言語聴覚士(国際医療福祉大学)

大学卒業後、夢をかなえリハビリ職の専門家として活躍中の先輩や、現在、リハビリ職を目指して大学で学んでいる在校生にインタビュー。仕事のやりがいや、この進路を選んだ理由、学校選びのポイントなどをうかがいました。 「先輩たち」の生の声を進路選びの参考にしてください。
リハビリ職を目指す学生インタビュー
言語聴覚士編

充実した設備と先生方の温かなサポートのもと、
患者さんの切実な願いを叶える言語聴覚士として
成長する
国際医療福祉大学
成田保健医療学部
言語聴覚学科4年
古川 好美 先輩
忘れられない、姉の輝いた表情
子どもの頃の思い出がこの仕事をめざす原点に
私が言語聴覚士という職業に出合ったのは、小学校低学年の頃です。難聴のあった姉の症状が進行し、補聴器を使うことになって、病院で行われた調整とリハビリテーションについていきました。印象に残ったのは、担当してくれた言語聴覚士の方が優しく姉に寄り添い、家族にも困り事などを聞いてくれたことです。調整した補聴器をつけた姉は家族とスムーズに話ができ、ちょっとした呼びかけにも応えられるようになって、目に見えて表情が明るくなりました。自分にとってもうれしい出来事として心に残っており、他の患者さんやご家族にもそんな体験をしてもらいたいと思い言語聴覚士になろうと決めました。
学びの場を探すため、いくつかの大学や専門学校を見学した結果、進学したいと思ったのが国際医療福祉大学でした。各分野における第一人者の先生方から直接指導を受けられることや設備の充実度、附属病院をはじめとする関連施設がたくさんあること、そして他の医療・リハビリ職とのチーム医療について学べる独自のカリキュラムに大きな魅力を感じました。また、オープンキャンパスに訪れた際、先輩たちが明るくフランクに話しかけてくれて「ここに集まる学生たちとなら楽しく、力を合わせて学んでいけそう」と思いました。
豊かな設備や先生方の丁寧な指導
恵まれた環境の中で知識やスキルを着実に体得
入学して実感したのは、全力で学生をサポートしてくれる先生方の温かさです。講義でも、国家試験対策の他、臨床現場で役立つ情報を提供してくれます。特に先生の存在を心強く感じたのは、摂食嚥下障害学の中でのシーンです。嚥下調整食をつくったり模型を使って吸引の演習をしたりするのですが、担当の先生が一人ひとりの様子を見守り丁寧に指導してくださるので、慣れない段階でも安心して実技に取り組めます。また、この学科にはアドバイザー制度という、学科担任とは異なる先生が学生4~5人を担当し、定期面談などを通じてバックアップしてくださるシステムがあります。勉強はもちろん、生活面の不安や悩みなども相談できます。言語聴覚士は聞く・話すといった言語コミュニケーションだけでなく食べる・飲み込む機能についての専門家でもあり、摂食嚥下についても高度な知識を求められますが、私は人体の構造やそれぞれの部位の動きや機能といった解剖学的な知識がなかなかマスターできないことが悩みでした。先生に相談したところ、模型を使った復習に立ち合ったりおすすめの参考書を教えてくださったりするなど、知識習得を後押ししてくださいました。
検査や評価の道具が豊富なことも学びの質を高めてくれます。講義や実技以外でも利用できるので自習することもできます。実習で他大学の方と一緒になったときにうちの大学の施設や設備について話したところ、その充実度に驚かれ、恵まれた環境で学んでいることを改めて実感しました。近隣の国際医療福祉大学成田病院には、国内外の患者さんにも高度先進医療を提供できる設備が整っており、そのような施設・設備で学内実習が行えることも大きな魅力です。


試行錯誤を重ねた6週間の実習で
“患者さんファースト” の姿勢を身につける
4年次の6月には外部の医療機関で6週間の実習を経験し、そこでは患者さんの状態を評価し訓練などの援助内容を考えて実施、その結果を改めて評価して次につなげるという一連の流れを初めて担当しました。
当たり前のことですが患者さんの状態は必ずしも教科書通りではありません。その症状が何から生じ、状態をより良くするためにどのような援助をするべきか。大学で学んだ知識をもとに実習先の指導者にアドバイスもいただきながら何度も何度も考えて患者さんに向き合っていきました。訓練を考えてもなかなか前向きに取り組んでくださらない方もおり、やる気を持っていただくため、自分なりに工夫も重ね、ときには、大学のアドバイザー担当の先生に相談することもありました。
苦労することは多かったけれど、得るものも多い実習でした。特に成果として感じるのは、“患者さんファースト” の姿勢を身につけたこと。はじめての経験やわからないことがあって焦りを感じても、患者さんの気持ちに徹底的に寄り添って接していく。それが信頼関係づくりや、効果的な援助につながると改めて感じました。

患者さんに寄り添い、その生活を
より良いものとするために力を尽くす言語聴覚士へ
現在は就職活動中で、地域医療に力を入れている病院を中心にアプローチしています。まずは成人領域の臨床で、摂食嚥下や聴覚・発声発語、失語症・高次機能障害に関わる症例に向き合って経験を積み、将来的には認定言語聴覚士の資格を取得し、援助内容の立案や実施などの際により高い専門性を発揮して患者の QOL の向上に役立ちたいと考えています。
めざすのは、患者さんの希望を叶えるために力を尽くす言語聴覚士になること。「家族の声を聞き取りたい」「大好きなドリンクをまた飲みたい」といった切実な願いを実現するため、効果的なリハビリを考え実施するなど最大限努力することで患者さんに寄り添い、その生活をより良いものにしていくサポートをしていきたいです。
言語聴覚士という仕事に関心を持ってくださった方には、いろいろなことに触れ、知識を豊かにしようという姿勢を大切にしていただきたいです。自分で調べたり詳しい人に聞いたりして疑問を解消し、世の中にあふれている未知のものに興味を抱く。その意識が、課題に突き当たったときに自身を支え、患者とそのご家族に笑顔をもたらす援助の実現につながるのではないかと思います。
キャンパスおすすめスポット

ラウンジ
自習や友人との会話、食事など自由に使うことができます。また、窓からは成田市内が一望できます。

図書館
土日も含め開館しており、平日は夜遅くまで利用することができます。

自習スペース
図書館の奥に設置されており、定期試験・国家試験に向けて落ち着いた環境で勉強できます。
国際医療福祉大学 成田保健医療学部 言語聴覚学科

住所:〒286-8686 千葉県成田市公津の杜4-3
電話番号:0476-20-7705(広報)
募集定員:言語聴覚学科
40名/理学療法学科 80名/作業療法学科 40名