看護医療系受験の最前線

看護医療系受験の最前線

ena新セミ本部長に聞くこれからの看護医療系受験とは

看護医療系受験の今後についての見解と、ena新セミの取り組みをena新セミ本部長とena新セミ模試センター長の対談形式でお届けいたします。

指方 祐二

指方 祐二(さしかた ゆうじ)

ena大学受験部 常務執行役
ena新セミ 本部長
20年以上の受験指導歴を誇り、また大手個別指導塾、大手教育グループにおいて100校以上の新規開校、1000校以上の校舎運営に携わる。2019年より現職として「信頼される医療者」を育てるべく、受験対策及び合格後の人材育成までを目的とした看護医療系教育カリキュラムを構築。看護医療系全国模試に映像解説授業を導入するなど、これまでの経験に基づき作られた、そのメソッドは業界関係者から多くの注目を集めている。

ena新セミのポリシーとは

ena新セミ模試センター長(以下(セ))ena新セミが50周年を迎える2020年。節目の年にあたります。50年前とは医療者をめぐる環境も変わってきています。これからの50年を見据えて、ena新セミの役割をどのようにお考えですか?

指方様々な業界にAI技術などが導入され、技術革新が進んでいる現状ですが看護師をはじめとする医療者は「AI時代にも生き残る職業」と言われています。医療現場に導入されるAIを駆使しながら、患者さんに寄り添い、本来の看護師としての仕事に集中できるようになる姿が想像できますね。
また、ena新セミの卒業生にはこれからの新しい医療現場で、患者さんや同僚などから信頼される医療者になって欲しいですし、社会貢献できる医療者を育てたいという理念でこれからも指導をしていきたいですね。そういう意味で言うと、これまでの50年とこれからの50年、またその先もこの理念は変わることはないです。大学や専門学校に合格させ、国家試験を通過することで終わりではなく社会で活躍し、やりがいを持って働く医療者を育てることが我々の使命です。合格して終わりではない、ここが他塾、予備校と大きく異なるところです。

これからの効率的な学習方法とは

(セ)そうですね。どんなに時代は変わってもena新セミの理念・役割は続いていきます。同時に、2020年は大学入試改革元年とも言える年です。センター試験に代わり大学入学共通テストが導入されたり、英語民間試験の導入が見送られたり、記述式問題の扱いが今後の焦点になるなど、激動の一年となります。こうした動きへの対策としてライブ授業&映像授業の併用という新しい指導法を2019年に導入しました。どういった狙いがあってのことだったのでしょうか?

指方私が生徒に期待しているのは、受験生としての生活習慣や学習習慣を身につけてもらい、時間の使い方を工夫して受験勉強に向かってもらうことです。そのためにライブ授業&映像授業をセットにした指導法を導入しました。特に、予備校としては、直接受験に関わる出題頻度の高い問題や解き方を可能な限り提供し、生徒本人に勉強量と知識を増やしてもらうことだと思います。自習時間に映像授業の見直しを何度もすることで学習習慣の定着にもつながりますし、校舎の中でプロの講師のライブ授業で納得感を得ながら、しかも仲間と一緒に進めることで「一人じゃない」と感じながら受験勉強ができる環境を提供したいです。

(セ)模試にもこの映像での解説授業を付けることをスタートしました。模試は看護医療系の入試を長年研究してきた先生方が作成している、いわば「入試の予想問題」です。この模試をフル活用することが合格への近道です。解説授業では看護医療系で頻出の重点問題を中心に解説しています。この結果、新しい模試は看護医療系入試の傾向を知り、そのための対策を学び、さらには自分の現在の学力状況を把握できる最強のツールになると考えています。新セミに通えない遠方の生徒さんにも新セミの看護医療系に特化した学習内容を定期的に届けることができ、将来的には昨今問題となっている教育の地域格差の無い受験勉強を可能にしていけると思います。私自身も新しい映像解説授業付き模試の今後の可能性に大きな期待を抱いています。

看護医療系入試のポイントはココ

指方ここまでで看護医療系入試合格へのベースが完成しますね。
さらにここからがena新セミの真骨頂!志望理由書の書き方や面接の指導はena新セミの看板対策です。生徒さんだけでなく大学や専門学校から、新セミを信頼してもらえるのはここにポイントがありますよね。
医療者になるための意識改革から始まり、理想とする医療者像を明確に語れるようにしたり、そのために入学後何を学ぶべきかを自覚してもらう事を一年間の「指導科」を通してじっくり身につけていきます。学力だけでなく人間力も成長させるカリキュラムがあるからこそ大学・専門学校も新セミ卒業生に期待してくれていると感じます。
新セミに入学したての頃は、ぼんやりとしていた医療者への憧れの気持ちが志望校に合格し卒業していく頃には、「患者さんと向き合い、信頼される医療者になるんだ」という強い自覚に変わり、別人のように晴れ晴れとした顔で皆さん卒業していきます。あの姿を見ると、この仕事のやりがいと社会的意義を感じ、胸が熱くなります。

ena新セミからのメッセージ

(セ)確か指方本部長の御家族・御親族に医療従事者の方が多くいらっしゃると伺ったのですが、実際医療現場でのお話などはされるのですか?

指方実は私の妻が現役の看護師で、娘が薬剤師をやっています。妻からは28年間にわたり、ほぼ毎日医療現場の話を聞かされています(笑)。
独身時代、結婚後、子供が誕生して社会人になる現在まで、ライフステージごとに看護師として求められることや医療現場の様々なこと、仕事内容まで家族として聞いてきました。
例えば医者より看護師の方が患者の家族に症状を聞かれ説明する機会が非常に多いと聞きました。なぜなら、患者の家族がお見舞いに来るのは日曜日が多く、担当医が不在になるからだということです。私はその話を聞いて「なるほど」と実感しました。

(セ)そうした生の現場での話は実際の受験の面接でも尋ねられることがあります。日常の会話の中にもたくさんのヒントや情報があります。
どんどん伝えていきたいですね。50年間に卒業していったOB、OGの現場からの声も新セミにとって貴重な財産になっています。これからもこうした生の声を生徒たちにどんどん伝えていきたいですね。

指方大学入試はこれからも変化していくと思いますが、そうした財産は普遍のものです。大切にし、「信頼される医療者を育てたい」という思いをこれからの50年もさらにその先にも伝えていきたいですね。2020年は各校長やスタッフ全員で、そのための礎を作る一年にしていきたいと思っています。